演劇ユニット『SP@CE』

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オススメ戦争映画 Vol.8『炎628』。

どうも、猪上です。

オススメ戦争映画、第8段は「炎628」です。

1985年、ソ連。
原題「ИДи и смотри」。

監督、エレム・クリモフ。

さてさて。「炎628」ですよ。

所謂、「良い話系」の作品ばかりを紹介するものだと思っていらっしゃいましたか?

いえいえ。

ここで登場、「炎628」です。

この作品…一般的には、はっきり言って無名な作品でしょう。

見たことがないという方は勿論、聞いたことすらないという方も多いのではないかと思います。

…まぁ、ここまで挙げてきた作品たちも割りとマイナーな作品が多数ありましたが…。

しかし、この映画…戦争映画好きな方々には割りとメジャーな作品だったりします。

どう有名かと言うと…

まぁ、とにかくエグいんです。

グロいシーンとかは、他の戦争映画に比べても、それほど多いわけではないのですが…何せエグい。

よくもまぁこれだけゲンナリする作品が作れたなぁと。

シナリオは勿論、演出も凄まじいです。

鬱戦争映画と言えば、この「炎628」と「ジョニーは戦場へ行った」の2作で決まりではないでしょうか?

あらすじを簡単に書きますと…

お話は二人の少年(その片方が主人公)が銃を拾うところから始まります。

銃を拾った少年は、親の反対を押しきって、意気揚々とパルチザン(抵抗組織のことです)に参加します。

しかし、パルチザンでは怪我人と子供は必要ないと、置き去りにされてしまうんですね。

置き去りにされた少年はとぼとぼと村への帰路につくのですが、そこで一人の少女と出会い、その少女を連れ、村へと帰ることになります。

しかし、村に帰ってみると…村はもぬけの殻。

人っ子一人いないのです。

そう。彼が村を離れている間に、村はドイツ軍に壊滅させられていたのです。

ドイツ軍が村を壊滅した理由は、その少年にありました。

冒頭シーンで少年が銃を拾っているところを、ドイツ軍の偵察機に目撃されていたのです。

それを目撃したドイツ軍が、反乱軍の村だ…ということで壊滅させたのです。

罪の意識に苛まれた少年は、パルチザンとして、残った村人(村から離れたところに生き残りがいたんです)たちのために働くことを決めるのでした…。

…とまぁ、始まりはこんな感じです。

ここまでも、かなりサラッと書いてますが、かなりパンチが効いてます。

ここから先はネタバレ有りで書いていきたいと思います。

ネタバレなしで語れる作品でもないので。







では。

村に帰ってきた少年と少女が、少年の家に残されていたスープを飲むシーンがあるのですが…

…もう…何か…このシーン見ると、暫くはスープ飲みたくなくなること請け合いと言いますか…。

イヤホンとか付けてると、蝿のブンブン飛び回る音が耳に残って仕方ないです。

その後も衝撃シーンの目白押しと言った感じです。

その中でも、最も衝撃的なシーン…多分、この映画を見た人なら、皆印象に残っていると思います。

食糧調達に出掛けた少年が途中、ドイツ軍に遭遇し、ある村に逃げ込みます。

しかし、運悪くその村は、ドイツ軍の襲撃を受けるのでした。

そのドイツ軍の襲撃シーンが…もう…。

「どうすれば人として最低に見えますか?」…という質問の模範解答のような残虐さなのです。

笑いながら村人を殺しまくるドイツ軍。射殺は勿論、燃やすわ、ひきずりまわすわ、挙げ句には車に張り付けて見世物のように冒涜するわ…もうめちゃくちゃです。

しかも、そのドイツ軍のなんと楽しそうなこと…。

そして、このシーンの見せ場…と言うか、メインになるのが…子供たちだけを詰め込んだ教会を焼き払う…というものです。

わざわざ、大人だけを外に出し、子供だけを焼き殺すのです。

そして、事が済んだドイツ軍たちは、これまた楽しそうに帰っていくのでした。

…この過激すぎるシーンが終わった後、深いため息が出ました。

何か色々と考えさせられます。

人はこんなに残虐になれるのか?

戦争という…所謂、「残虐であることの免罪符」のようなものがあれば、望んでこんなことをしてしまうのでしょうか?

…笑えるのか?

スクリーン越しでさえ、眉をひそめてしまうようなことを、どんな気持ちで笑いながらやってしまうのだろう。

多分、このドイツ兵たちも戦争中でなければ、普通の人なんだろうな…普通に可笑しいことで笑って、悲しいことで泣いて、許せないことで怒る…そんな普通の人なんだろう。

これは「シンドラーのリスト」でシンドラーがイザックに対して、アーモンのことを語っていた台詞だが…

「奴も戦時中でなければ、普通の男なんだ。戦争があんな男に変えたんだ」と、そんな感じのことを言っていました。

そして、こういったことを考えさせる映画こそが反戦映画と呼ばれ、一人でも多くの人に見てもらい、考えてもらいたい作品なのです。

表面上の残酷さだけに捕らわれず、作品の本質を感じ取ってもらいたい…そんな1作です。

そして、そして。

このシーンが終わったら、急速に時間が過ぎ、一気に終戦。

先程まで楽しそうに虐殺を繰り広げていたドイツ兵はパルチザンの捕虜に。

そこで捕らえられたドイツ兵の言葉が、上記のシーンにもかかってくるわけです。

「全ては子供から始まる。貴様ら劣等民族は皆殺しだ」と。

全ての始まりは子供である…であるが故のあの殺戮だった…と。

この後、主人公の少年は地面に転がるヒトラーの肖像画に銃弾を撃ち込みます。

銃弾を撃ち込む度に、ヒトラーの姿がどんどん巻き戻っていき…最後には赤ん坊姿のヒトラーになるのですが…そこで少年の指は止まります。

赤ん坊姿のヒトラーを撃てず、その場を離れ、パルチザンに加わり、森の中を歩くシーンで映画は終了。

このラストシーンの捉え方…猪上はこう感じました。

赤ん坊になったヒトラーを撃てなかったのは、ドイツ軍と同じになりたくなかったから…自分はドイツ軍のような真似はしない、という意思の現れから。

…だとは思うのですが…この映画、かなり感情的に作られている映画だと思うんですね。

ならば、「少年はあの場において、そこまで考えただろうか?」と。

少年は深く考えたわけではなく、ただ赤ん坊を撃てなかっただけなんじゃないか?

赤ん坊(とは言っても実際にいるわけではないですが)に向かって、引き金を引くことを少年は善しとできなかったのではないか?

そして、そんな少年の当たり前の倫理観と、笑いながら子供たちを焼き殺したドイツ軍との差を見せることによって、ナチスドイツの残虐性を浮き彫りにしたかったのではないかと思うのです。

戦勝国が作った映画で、これほどまでに嫌悪感を滲み込ませた作品も珍しいですよね。

多分、今、この映画を作れる国はないでしょうね。

ソ連だからこそ作れた映画…という気がします。良くも悪くも。

最後になりましたが、この映画の邦題「炎628」の628というのは、ドイツ軍が焼き払った村の数を表しているそうですよ。

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奈良で活動する演劇ユニット。
2012年6月、始動。


2014年5月 第1回公演「CONNECT」無事、終了致しました。
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